
「ハイブリッドイベントの開催を検討しているが、結局いくらかかるのかわからない」。そんな声をよくいただきます。費用は規模・機材・スタッフ構成によって大きく変わりますが、この記事では集客費から配信費まで項目ごとに相場感を整理し、規模別のシミュレーションもご紹介します。予算計画の参考にしてください。
目次
ハイブリッドイベントにかかる費用の全体像
ハイブリッドイベントの開催でかかる費用は大きく以下の5つの項目に分けられます。
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費用項目 |
内容 |
相場感(目安) |
備考 |
|
集客費 |
広告・LP・メール配信等 |
5万〜100万円以上 |
規模・チャネルによる |
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会場費 |
レンタル・設備利用料 |
10万〜100万円以上 |
規模・立地による |
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運営費 |
司会・スタッフ・備品 |
5万〜50万円 |
人数・日程による |
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配信業者費 |
機材・技術スタッフ |
10万円〜100万円 |
カメラ台数・合成などによる |
|
配信ツール費 |
Zoom・YouTube等 |
0〜数万円/月 |
プランによる |
ハイブリッドイベントの場合、配信業者費が発生するのが大きな特徴です。カメラ台数や機材構成・配信オペレーター人数など複雑な要素で金額が決まりますので、見積もりを取るまで総額が把握しづらい項目です。こちらどういった映像クオリティを求めるかを確認し、早めに映像配信業者にお見積もりを依頼することをおすすめします。
費用の内訳を項目別に解説
①集客費
イベントへの参加者を集めるために必要な費用です。社内イベントなど関係者のみで行う場合は不要ですが、販促イベントなど新規顧客の集客を行う際に発生します。1名のイベント参加者にかかた費用(CPA)を基準に様々な集客手段を比較しながら集めることが重要です。
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集客手段 |
内容・用途 |
相場感(目安) |
| イベントポータル掲載 |
Peatix・こくちーず等への掲載 |
無料〜数万円/件 |
| メール配信 |
既存リストへの告知・リマインド |
ツール費:数千円〜数万円/月 |
| SNS広告 |
Facebook・X・Instagram等でターゲティング |
10万〜30万円 |
| リスティング広告 |
Google・Yahoo!で検索ユーザーに訴求 |
10万〜50万円 |
| 告知LP製作 |
イベント専用ランディングページの制作 |
5万〜30万円(外注の場合) |
集客費は「どのくらいの参加者を集めたいか」によって予算の張り方が大きく変わります。社内イベントや既存顧客向けの場合はメール配信だけで完結することも多く、費用を大幅に抑えられます。一方で新規リーチを狙う場合は広告費と LP 制作費を合わせて30〜100万円以上の予算を見ておくのが現実的です。
②会場費
ハイブリッドイベントでは、通常の対面イベントと同じ会場を使用します。そのため会場費自体は大きく変わりませんが、配信のクオリティに影響する「音響設備」「インターネット回線」の2点は事前に確認しておく必要があります。
- 自社会議室・社内スペースを活用:会場費ゼロ
- 一般的な貸し会議室(50名規模):10〜30万円程度
- ホテル・研修施設の会議室(100名規模):30〜80万円程度
ただし、ハイブリッドイベントでは会場の設備が配信クオリティに直結します。契約前に以下の点を必ず確認しておきましょう。
音響設備については、会場マイクの音声をオンライン配信にも出力できるかを確認してください。これができない場合、音響設備一式を持ち込まなければならない可能性があります。またオンラインでの発言者がいる場合は、マイナスワンという設定が可能な音響機材も必要になります。
インターネット回線については、有線LANがあるか、ダウンロード速度が20Mbps以上あるかを確認してください。
③運営費
イベントの運営にかかる費用です。当日だけでなく、事前準備から当日対応まで幅広いコストが発生します。
- 事前準備:参加者への案内メール・問い合わせ対応・資料準備:外部委託の場合5〜20万円程度
- 登壇者対応:資料確認・リハーサル調整・当日の控室対応・タイムキーピングなど:外部委託の場合3〜10万円程度
- 当日スタッフ:司会・受付・誘導など:1名あたり2〜5万円/日
- 備品・印刷物・ノベルティ:規模により変動
④ 配信業者費
配信クオリティを左右する最重要項目です。カメラ台数・スイッチャー・音響・配信スタッフの構成によって費用が変わります。
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プラン |
内容 |
相場感 |
| Zoom設定サポート |
機材なしの完全オンライン型の配信の場合のご支援 |
5万円-15万円 |
| ハイブリッド配信(固定カメラのみ) |
配信スタッフ1名、カメラ1台、資料投影はZoomの画面共有機能 |
10-20万円 |
| ハイブリッド配信(スイッチングあり) |
配信スタッフ2名、カメラ2台、資料合成あり |
15万〜30万円 |
| ハイブリッド配信(映像演出あり) |
配信スタッフ3名、カメラ2台-4台、テロップ合成あり |
30万〜50万円 |
| 音響(会場音響機材が配信未対応) |
音響スタッフ1名、マイク、スピーカー |
(上記に追加で)10万〜20万円 |
基本的には上記の項目で料金が決まりますが、イベントの時間・会場までの距離・前泊の要否など、さまざまな要素によって金額が変動します。詳細は配信業者にお問い合わせください。
⑤ 配信ツール費
配信プラットフォームの費用は、選択するサービスと視聴人数によって異なります。
Zoom Meeting
無料プランあり(100名・40分まで)。有料のProプランは月額約2,125円〜。ハイブリッドイベントでの双方向やりとりに向いており、会議形式のイベントで多く使われます。
Zoom Webinar
有料プランに加えてアドオン契約が必要。500名プランで月額約10,700円〜、1,000名プランで月額約45,700円〜(単月契約の場合)。視聴者を一方向に管理したい大規模セミナーに向いています。
YouTube Live
基本無料・参加人数制限なし。アカウントがあればすぐに使えますが、参加者管理や事前登録機能はなく、オープンな配信向きです。
Microsoft Teams
Microsoft 365の有料プラン(Business BasicやE1以上)に含まれており、既契約者は追加費用なしで利用可能。最大1,000名のウェビナーに対応。社内イベントや既存顧客向けのクローズドな配信に強みがあります。
Webex Webinars
企業向けのセキュリティと安定性に定評があり、最大100,000名まで対応可能。料金は要問い合わせ。大規模・高セキュリティが求められるイベントに向いています。
※上記料金は2025年時点の情報です。料金プランは変更される場合があるため、最新情報は各サービスの公式サイトをご確認ください。
無料ツールでも配信自体は可能ですが、セキュリティや参加者管理の観点から有料ツールを選ぶケースが多いです。ただし有料ツールの多くは年間契約が基本のため、単発イベントのためだけに契約するとコストが割高になりがちです。
その場合、配信業者のアカウントを使って配信を行うという選択肢もあります。ただし各ツールとパートナー契約を締結している配信業者のみアカウントの貸し出しが可能なため、依頼先を選ぶ際にはパートナー契約の有無も確認しておくとよいでしょう。
規模別の費用シミュレーション
参考として、よくある規模ごとのトータル費用感をご紹介します。あくまで目安であり、内容・会場・構成によって変動します。
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規模 |
集客費 |
会場費 |
運営費 |
配信業者費 |
配信ツール費 |
合計目安 ※集客費除く |
| 完全オンライン配信(会場なし) |
0-50万円 |
0円 |
5-10万円 |
5-10万円 |
0-5万円 |
10-25万円程度 |
| スタジオ型配信(参加者はオンライン) |
0-50万円 |
10-30万円 |
5-15万円 |
15万〜30万円 |
0-5万円 |
30-80万円程度 |
| 小規模ハイブリッド配信(-50名) |
0-50万円 |
20-30万円 |
5-15万円 |
10-20万円 |
0-5万円 |
35-60万円程度 |
| 中規模ハイブリッド配信(50-300名) |
50万円以上 |
30-50万円 |
15-40万円 |
15万〜30万円 |
0-5万円 |
60-125万円程度 |
|
大規模ハイブリッド配信(300名以上) |
50万円以上 |
50-100万円 |
40万円以上 |
30万〜50万円 |
0-5万円 |
120-195万円程度 |
事前に確認しておきたい事項
ハイブリッド開催では、事前の確認不足が想定外のコスト増加につながるケースが少なくありません。特に会場設備や運営条件によっては、追加機材や人員が必要となり、予算に大きな影響を及ぼします。あらかじめ確認すべきポイントを押さえることで、無駄なコストを防ぎ、スムーズな運営が可能になります。
イベント開催時間
配信設備の設営には約2時間を要するため、注意が必要です。
さらに、リハーサルや来場者の受付時間を考慮すると、イベント開始の約4時間前から会場を確保する必要があります。
特に、開始時刻が朝9時など早い場合は、当日の設営が難しくなり、前日設営が必要になるケースがあります。
その結果、
- 会場費
- 配信業者費
が約1.5倍に増加する可能性があるため、事前のスケジュール設計が非常に重要です。
会場の音響設備
会場予約を確定する前に、会場マイクの音声をオンライン配信に出力できるかの確認が必要です。
また、オンライン登壇者や質疑応答がある場合は、双方向の音声のやり取りが発生します。その際には、ハウリングを防ぐための「マイナスワン」設定が必要になります。
これらの対応が会場側でできない場合、
- 音響機材の持ち込み
- 音響オペレーター(技術者)の手配
を配信業者に依頼する必要があります。
その結果、追加で10〜20万円程度のコスト増加が発生する可能性があるため、事前確認が非常に重要です。
ハイブリッドイベントの費用でよくある質問
Q. 集客費はどこまで使うべきですか?
目安として「参加者1人あたりの獲得コスト」を設定するのが有効です。社内イベントや既存顧客向けであればメール配信だけで十分なケースが多く、集客費はほぼゼロに抑えられます。新規リーチを狙う場合は参加者数の目標から逆算して広告予算を組むのがおすすめです。1人の獲得に3,000-8,000円が基本となり、経営者や医者など属性を絞ると20,000-50,000円など高額になる傾向がございます。
Q. 社内のカメラや機材で代用することはできますか?
技術的には可能ですが、技術者の手配のみでの依頼は受け付けない配信業者が多い印象です。自社の機材でない場合、事前の設定準備ができないこと、予期せぬトラブルが起きた際に対応ができないこと、など様々な面でリスクが多いためです。
Q. 配信業者に依頼する場合、どこまで任せられますか?
一般的には「機材の手配」「当日の映像・音響・配信オペレーション」の領域が基本です。企画や台本作成についてはイベント企画会社、運営についてはイベント運営会社、集客についてはマーケティング会社の領域になります。
まとめ・費用のご相談はAirzへ
ハイブリッドイベントの費用は、集客費・会場費・運営費・配信業者費・配信ツール費の5項目で構成されます。規模・配信クオリティ・機材構成によって大きく変わりますが、この記事でご紹介した相場感を参考に、まずは全体の予算感をつかんでいただければ幸いです。
具体的な金額感や自社イベントへの適用については、実績豊富なAirzに一度ご相談ください。




