ライブ配信にエンコーダーは必要?OBSだけでできるケースと必要な機材を解説

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ライブ配信では、映像や音声を配信用データへ変換する「エンコーダー」が必要です。
エンコーダーには、OBSのようなソフトウェア型から、イベント配信で使われるハードウェア型までさまざまな種類があるため、

OBSだけで十分なのか
自社配信に専用エンコーダーを導入すべきなのか

と迷う方も多いのではないでしょうか。
特に企業配信では、配信規模や運用体制によって必要な機材構成が大きく変わります。個人配信や小規模ウェビナーならOBSだけで十分なケースもありますが、長時間配信や複数カメラ運用では、専用エンコーダーが必要になる場合もあります。

本記事では、実際の配信現場でもよく使われる構成をもとに、エンコーダーの種類や選び方を解説します。初めてライブ配信を行う方はもちろん、自社での配信内製化を検討している方もぜひ参考にしてください。

目次

エンコーダーとは?

エンコーダーとは、カメラやマイクから入力された映像・音声を、YouTube LiveやZoomなどで配信できる形式へ変換するための機器・ソフトのことです。
ライブ配信では、映像データをそのまま送信すると通信量が大きくなり、映像が止まったり遅延が発生したりする原因になります。そこでエンコーダーが映像や音声を圧縮し、インターネット配信に適した形式へ変換しています。

個人配信ではOBS Studioのようなソフトウェア型が多く利用されていますが、企業イベントや大規模配信では、安定性を重視してハードウェア型を使う現場も少なくありません。

ライブ配信でエンコーダーが必要な理由

簡単にいうと、エンコーダーは「重い映像データを、ネット配信できる軽さに変換する」役割を担っています。
この処理が適切に行われないと、以下のようなトラブルにつながります。

  • 映像がカクつく
  • 音ズレする
  • 配信が止まる

特にライブ配信では、高画質な映像をリアルタイムで送信する必要があるため、回線負荷やPC負荷とのバランス調整が必要になります。

また、YouTube LiveやZoomなど配信サービスごとに推奨設定が異なるため、エンコーダーは配信プラットフォームへ適した形式へ変換する役割もあります。

エンコーダーの種類

エンコーダーにはいくつか種類があり、用途や配信環境によって向いているタイプが異なります。
それぞれ特徴が異なるため、「どんな配信をするか」で選び方が変わってきます。

ソフトウェアエンコーダー

ソフトウェアエンコーダーは、PCへインストールして使用するタイプです。代表例として「OBS Studio」がよく利用されています。

導入しやすく、低コストで始められる点が大きなメリットです。設定の自由度も高く、個人配信から本格的なライブ配信まで幅広く対応できます。
一方で、高画質配信ではPC負荷が増えやすいため、CPUやGPUに余裕のある構成が向いています。

ハードウェアエンコーダー

ハードウェアエンコーダーは、映像変換専用の機器を使用するタイプです。
特に企業イベントでは、「途中で配信が止まるリスク」を減らすために、PCとは別にハードウェアエンコーダーを導入することが多いです。

実際の現場でも、長時間配信や複数カメラ運用では、PC単体より安定します。

クラウドエンコーダー

クラウドエンコーダーは、インターネット上のサーバー側でエンコード処理を行う方式です。

PCや現場機材への負荷を抑えられるため、大規模配信でも利用されています。ブラウザ上で管理できるサービスも多く、遠隔操作できる点もメリットです。また、複数プラットフォームへの同時配信や自動録画機能などに対応したサービスもあります。

一方で、インターネット回線への依存度が高く、通信環境が不安定だと映像停止や画質低下が発生しやすくなります。月額費用が発生するサービスも多く、継続利用すると、結果的にコストが高くなることもあります。

モバイルエンコーダー

モバイルエンコーダーは、スマートフォンやタブレット向けアプリを利用して配信するタイプです。
機材を最小限に減らせるため、屋外配信やSNSライブとの相性に優れています。近年は高機能なアプリも増えており、テロップ表示や簡易編集に対応したものもあります。
ただし、モバイル配信では、回線速度やスマホ性能によって配信品質が変わりやすくなります。

ソフトウェア・ハードウェアエンコーダーの違い

エンコーダーにはクラウド型やモバイル型もありますが、実際に比較されることが多いのは、OBSなどのソフトウェア型と、専用機器を使うハードウェア型です。
どちらも「映像や音声を配信用データに変換する」という役割は同じですが、必要な機材や運用方法、配信時の安定性には違いがあります。

「OBSだけで配信できるのか」 「専用エンコーダーを導入すべきなのか」と迷う人も多いため、まずは、それぞれの違いを比較表で整理してみましょう。

比較項目

ソフトウェアエンコーダー

ハードウェアエンコーダー

主な例

OBS Studio、Wirecast

LiveU、Teradek、YoloBox

動作環境

PC上で動作

専用機器で動作

導入コスト

比較的安い

高額になりやすい

配信の安定性

PC性能に左右される

安定しやすい

PC負荷

高くなりやすい

低い

操作性

設定自由度が高い

シンプルなモデルも多い

向いている用途

・個人配信

・ゲーム実況

・小規模配信

・イベント配信

・企業配信

・大規模配信

複数カメラ運用

工夫が必要

対応しやすい

長時間配信

PC負荷に注意

安定運用しやすい

ソフトウェアエンコーダーが向いている人

ソフトウェアエンコーダーは、低コストで配信を始めたい人に向いています。
特にOBS Studioは無料で利用でき、YouTube LiveやTwitchなど主要配信サービスにも対応しています。
また、画面共有やテロップ表示、シーン切り替えなど機能も豊富なため、以下のような配信と相性が良いです。

  • ゲーム実況
  • YouTubeライブ
  • 雑談配信
  • 小規模ウェビナー
  • 社内配信
  • 初心者向けライブ配信

ハードウェアエンコーダーが向いている人

ハードウェアエンコーダーは、配信の安定性を重視したい場合に向いています。
専用機器として動作するため、PC負荷を抑えながら長時間配信を行いやすい点が特徴です。
企業イベントでは「多少コストが増えても、配信停止リスクを減らしたい」という理由から、以下のような用途ではハードウェアエンコーダーを採用することが多いです。

  • イベント配信
  • 企業セミナー
  • 有料ライブ配信
  • 長時間配信
  • 複数カメラ運用
  • 配信トラブルを避けたい案件

配信規模が大きくなるほど、安定性やバックアップ体制の重要性も高まります。

OBSだけでライブ配信できる?エンコーダーが必要なケースとは

ライブ配信は、OBSだけでも可能です。
OBS Studioには、映像・音声を配信用データへ変換する「エンコード機能」が搭載されているため、別途エンコーダー機材を用意しなくても配信できます。

個人配信や小規模配信であれば、OBSだけでも十分対応可能なので、YouTube LiveやTwitchでOBS単体で配信しているユーザーは多いです。

OBSだけで配信できるケース

OBS単体でも運用できるのは、比較的シンプルな配信です。
たとえば、以下のような用途では、PCとOBSを中心とした構成でも配信可能です。

  • YouTubeライブ
  • ゲーム実況
  • 小規模ウェビナー

特に初心者の場合は、OBSのみで始めることで、低コストで配信環境を構築しやすくなります。

OBSだけでは不十分なケース

一方で、実際のイベント配信では、OBS単体運用でCPU使用率が急上昇し、本番中に映像が停止することもあります。

特に「Zoom+YouTube同時配信」「複数カメラ運用」「長時間配信」ではPC負荷が高くなりやすく、ハードウェアエンコーダーを追加する現場も少なくありません。

こうしたケースでは、機材を追加して内製化する方法もありますが、配信トラブルのリスクや運用負荷を考えると、イベント配信代行業者に依頼する選択肢も現実的です。
特に企業イベントやセミナー配信では、機材・回線・本番運用まで一括で対応できるため、安定性を重視する場合は検討するのも一つの方法です。

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初心者向けのおすすめ配信構成

配信内容や規模によって必要な構成は変わります。
たとえば、個人配信ならOBS中心のシンプル構成でも十分ですが、企業イベントでは安定性を重視した機材構成が求められます。
ここでは、初心者でもイメージしやすい代表的な配信構成を紹介します。

最低限で始めるシンプル配信構成

まずは低コストで始めたい場合、以下のような構成でも配信は可能です。

OBSにはエンコード機能が搭載されているため、追加のエンコーダー機材がなくても配信できます。特に以下のような用途と相性が良い構成です。

  • YouTubeライブ
  • ゲーム実況
  • 小規模ウェビナー

最初から機材を全部揃える必要はありません。実際は、配信をやりながら「これが足りない」と感じたタイミングで追加していく人がほとんどです。

イベント配信向けのおすすめ構成

企業イベントやオンラインセミナーでは、安定性を重視した構成が重要です。たとえば、以下のような機材構成がよく利用されています。

映像を止めないこと」が特に重要になるため、PC負荷を分散できるハードウェアエンコーダーや、回線トラブル対策としてバックアップ回線を導入すると安心です。
また、イベント配信では、自社で機材を揃える方法のほかに、配信そのものを専門業者に委託する方法もあります。

機材を持っていない」「失敗できない配信」「社内に運用担当がいない」といった場合は、イベント配信代行を利用することでリスクを抑えやすくなります。

初心者が優先して揃えたい機材

これから配信を始める場合、最初から高額機材を揃える必要はありません。
まずは以下の優先順位で整えると、配信環境を構築しやすくなります。

  • 配信用PC
  • 安定したインターネット回線
  • OBS Studio
  • マイク
  • カメラ
  • 照明

特に音声品質は視聴満足度へ大きく影響するため、マイクへの投資は効果が出やすいポイントです。
また、Wi-Fiより有線LAN接続の方が配信は安定するため、回線環境もあわせて見直しておきましょう。

配信用エンコーダーの選び方

エンコーダーは、配信内容や使う機材に合わせて選ぶのが基本です。スペックだけで選ぶと、使いづらかったり、必要な機能が足りなかったりします。

個人配信と企業イベントでは求められる性能も異なるため、利用シーンに合わせて比較しましょう。

配信目的で選ぶ

まずは「どのような配信を行うか」を明確にしましょう。

ゲーム実況や個人配信なら、OBSなどのソフトウェア型でも十分対応できます。一方で、企業セミナーやイベント配信では、安定性を重視してハードウェア型を選ぶことが多いです。

また、録画機能や同時配信機能など、必要な機能に対応しているかも確認しておきましょう。

解像度やフレームレートで選ぶ

配信品質を重視する場合は、対応解像度やFPSも重要です。

フルHDや4K対応モデルなら、高精細な映像配信が可能です。また、FPSが高いほど映像が滑らかになるため、ゲーム実況やスポーツ配信では特に重視されます。

ただし、高画質設定にするとPCや回線への負荷も大きくなるため、配信環境に合わせて設定を調整しましょう。

互換性で選ぶ

配信機材や配信サービスとの互換性も確認しておきましょう。

たとえば、カメラ側がHDMI出力なのかSDI出力なのかによって、接続できる機材が変わります。また、YouTube LiveやZoomなど、利用する配信プラットフォームへの対応状況も重要です。

導入・購入前に端子や対応サービスを確認しておくと安心です。

回線速度やビットレートで選ぶ

安定した配信には、回線速度とビットレート設定も欠かせません。
必要以上に画質を上げると、回線不足で映像が不安定になる場合があります。

特にイベント配信では「画質より安定性」を優先する現場も多いため、回線状況に合わせて柔軟に設定できる機材を選ぶのがおすすめです。

エンコーダー選びで失敗しやすいポイント

エンコーダー選びでは、「高性能=最適」と考えてしまうことがありますが、配信内容に合わない機材や設定を選ぶと、かえって扱いづらくなることもあります。たとえば、以下のような失敗です。

  • 高画質設定にしすぎる
  • PCスペック不足を見落とす
  • 回線速度を確認していない
  • Zoom配信なのに高額機材を導入する

配信では、機材単体ではなく、配信環境全体で考えるのが失敗しないコツです。

【配信用途別】おすすめエンコーダー

エンコーダーは、配信目的や必要な機能によって適した製品が異なります。
ここでは、用途別におすすめのエンコーダーを紹介します。

初心者向けおすすめエンコーダー

初めて動画配信を行う場合は、導入しやすく設定情報も豊富な製品がおすすめです。
まずは低コストで始められる環境を整え、必要に応じて機材を追加していくと運用しやすくなります。

OBS Studio

引用元:OBS Studio公式サイト

OBS Studioは、無料で利用できる定番ソフトです。YouTube LiveやTwitchに対応しており、初心者から上級者まで幅広く利用されています。
また、画面共有やシーン切り替え、録画機能などにも対応しているため、ゲーム実況やYouTubeライブ、小規模ウェビナーなど幅広い用途で活用されています。

一方で、高画質設定ではPC負荷が高くなるため、CPU・GPU性能にも注意しましょう。

YoloBox

引用元:YoloBox公式サイト

YoloBoxは、「PCなしで配信したい人」に向いている機材です。
特に、小規模イベントや屋外配信では、ノートPC+キャプチャーボード+OBS構成より準備をシンプルにしやすく、現場オペレーションも減らせます。

実際、少人数運営の現場では「機材点数を減らせる」ことがトラブル防止につながるため、YoloBoxのような一体型を選ぶのも良いでしょう。

イベント配信向けおすすめエンコーダー

企業イベントやオンラインセミナーでは、「配信を止めないこと」が特に重要なので、長時間配信や複数機材運用に対応できるハードウェア型が選ばれることが多いです。

LiveU

引用元:LiveU公式サイト

LiveUは、イベント配信や中継配信などでも利用される業務用ライブ配信ソリューションです。
複数回線を束ねて通信を安定化できる点が特徴で、大規模イベントやスポーツ中継、屋外ライブ配信などでも活用されています。

AJA

引用元:AJA公式サイト

AJAは、業務用映像機器を展開するメーカーです。
高品質な映像伝送や安定運用に強みがあり、企業イベントや映像制作現場でも利用されています。特にSDI環境との親和性が高く、プロ向け配信システムを構築したい場合にも向いています。

ATEM Mini Pro

引用元:Blackmagic Design公式サイト

ATEM Mini Proは、Blackmagic Designが展開する人気のライブ配信スイッチャーです。
映像切り替え機能に加えてエンコード機能も搭載しており、PC負荷を抑えながらライブ配信を行いやすい点が特徴です。オンラインセミナーやイベント配信、小規模スタジオ配信などでも広く利用されています。

高画質配信向けおすすめエンコーダー

高画質なライブ配信を行いたい場合は、4K対応や高ビットレート配信に対応したエンコーダーがおすすめです。
ゲーム実況やスポーツ配信、音楽ライブなどでは、映像の滑らかさや精細さが視聴体験に大きく影響します。また、高画質配信ではPCや回線への負荷も高くなるため、安定性とのバランスも重要です。

OBS Studio

引用元:OBS Studio公式サイト

OBS Studioは、GPUエンコード(NVENC・Quick Syncなど)にも対応しており、高性能PCと組み合わせることで高画質配信にも対応できます。
無料で導入しやすく、ゲーム実況やPC配信との相性にも優れています。ただし、高画質設定ではPC負荷が大きくなるため、回線環境やPCスペックの確認もしておきましょう。

Blackmagic Streaming Encoder 4K

引用元:Blackmagic Design公式サイト

Blackmagic Streaming Encoder 4Kは、4K配信やH.265エンコードに対応したハードウェアエンコーダーです。
PCを使わずに安定した高画質ライブ配信を行いやすく、イベント配信や業務用途でも利用されています。SDI入力や長時間運用にも対応しており、安定性を重視したい現場にも向いています。

エンコーダーの設定方法

エンコーダーは、設定によって画質や配信の安定性が変わります。

ここでは、「OBS Studio」の設定画面を例に、基本的な設定項目を紹介します。

OBSのエンコーダー設定方法

「設定」→「出力」からエンコーダー設定を行います。

主に設定する項目は以下の通りです。

  • エンコーダー方式
  • ビットレート
  • キーフレーム間隔

配信先や回線速度に合わせて設定を調整することで、映像のカクつきや配信停止を防ぎやすくなります。

YouTube配信に最適な設定

YouTube LiveのフルHD配信では、4,500〜9,000kbps程度が目安です。

また、キーフレーム間隔は「2秒」が一般的です。

エンコーダー方式は、NVIDIA製GPU搭載PCであれば「NVENC」がよく使われています。

ただし、画質を上げすぎると映像停止や遅延につながるため、実際の回線速度に合わせて調整しましょう。

配信品質を左右する設定項目

ライブ配信では、エンコーダー設定によって映像や音声の品質が変わります。
特に重要なのが、ビットレート・解像度・FPSです。画質だけでなく、配信の安定性にも影響するため、環境に合わせた設定が重要です。

ビットレートと画質

ビットレートは、1秒間に送信するデータ量を示します。
数値が高いほど高画質になりますが、その分回線負荷も増えるため、安定性とのバランスが重要です。一般的なフルHD配信では、4,500〜9,000kbps程度が目安です。

解像度・FPS

解像度は映像サイズ、FPSは映像の滑らかさに関わります。
フルHD(1920×1080)は高精細な配信に適しており、60fpsはゲーム実況やスポーツ配信でもよく利用されています。ただし、60fpsや高解像度配信では、PC性能や回線速度にも余裕が求められます

配信現場でよくあるトラブル

ライブ配信では、エンコーダー設定や通信環境によって、さまざまなトラブルが発生する場合があります。特にイベント配信や長時間配信では、小さな設定ミスが大きな配信事故につながるケースも。
ここでは、配信現場で実際によく発生するエンコーダートラブルと、その主な原因・対策を解説します。

映像がカクつく・止まる

ライブ配信で最も多いトラブルのひとつが、映像のカクつきやフリーズです。
主な原因としては、以下が挙げられます。

  • PCの処理性能不足
  • ビットレート設定が高すぎる
  • 回線速度不足
  • CPU使用率の上昇
  • 高負荷な映像設定

特にOBSで高画質設定にしている場合、PC負荷が大きくなりやすいため注意しましょう。対策としては、解像度やFPSを下げる、GPUエンコードを利用する、有線LAN接続へ切り替えるなどが有効です。

音ズレが発生する

映像と音声のタイミングがズレる「音ズレ」も、ライブ配信で起こりやすいトラブルです。たとえば、以下のような事例があります。

  • 映像より音声が遅れる
  • 口の動きと音が合わない
  • マイク音声だけ遅延する

原因としては、キャプチャーデバイスの遅延やOBS側の音声同期設定、PC負荷などが考えられます。
OBSでは「音声の同期オフセット」機能を使って調整できるため、事前テストでしっかり確認しておくとよいでしょう。

配信が途中で切断される

実際のイベント会場では、「会場Wi-Fiをそのまま利用した結果、配信中に映像が止まった」というケースもあります。
特にホテルや展示会場では、来場者も同じ回線を利用していることがあり、開演直前に急激に回線速度が低下する場合があります。
安定したライブ配信を行うためには、以下の対策が有効です。

  • 有線LANを利用する
  • 回線速度を事前確認する
  • 配信専用回線を用意する
  • バックアップ回線を準備する

企業イベント配信では、回線の冗長化を行う場合もあります。

OBSが重い・動作が不安定になる

OBS利用時は、PCスペック不足による動作不安定も発生しやすくなります。
一例として、以下のような症状です。

  • OBSがフリーズする
  • プレビュー画面が重い
  • CPU使用率が高止まりする
  • 録画と配信を同時に行うと落ちる

特に複数カメラ配信では、映像処理負荷が一気に増える傾向があります。
不要なアプリを終了するほか、ハードウェアエンコード(NVENCなど)を利用することで改善しやすくなります。

YouTube側でエラーが表示される

YouTube Liveでは、設定不一致による警告やエラーが表示されることがあります。
代表的な例としては、以下のようなものがあります。

  • ビットレート超過
  • 推奨解像度外
  • キーフレーム設定エラー
  • 接続不安定警告

YouTube側の推奨設定に合わせて、OBSのビットレートやFPS、キーフレーム間隔を調整しましょう。
特にイベント配信では、本番前にテスト配信を行い、事前確認しておくと安心です。

配信トラブルを防ぐためのポイント

ライブ配信では、「事前準備」がトラブル防止につながります。
特に以下は、本番前に確認しておきましょう。

  • 回線速度
  • OBS設定
  • 音声チェック
  • 配信先との接続確認
  • テスト配信
  • PC負荷

また、大規模イベントや失敗できない配信では、無理に内製化するよりも、イベント配信代行を活用した方が確実です。
準備から配信当日のオペレーションまで任せられるため、社内リソースを企画やコンテンツ作りに集中させることもできます。

エンコーダーに関するQ&A

Q:エンコーダーは必ず必要ですか?

A:ライブ配信では、基本的にエンコーダーが必要です。配信では、カメラやマイクから入力された映像・音声を、YouTubeなどのプラットフォームへ送信できる形式へ変換する必要があります。

ただし、スマホ配信アプリのように、内部で自動エンコードを行うサービスもあります。本格的な動画配信や高品質なライブ配信を行う場合は、専用ソフトウェアやハードウェアを利用した方が安定しやすくなります。

Q:ソフトとハードのどちらが良いですか?

A:個人利用なら、無料で始めやすいソフトウェア型が人気です。OBSのようなソフトは機能も豊富で、初心者でも導入しやすい特徴があります。

一方で、企業イベントや長時間ライブ配信では、安定性に優れたハードウェア型が選ばれることが多いです。配信規模や必要な品質、機材構成によって適したタイプは変わるため、用途に合わせて選ぶことが大切です。

Q:ビットレートはどれくらいが適切?

A:適切なビットレートは、配信する映像品質や回線環境によって変わります。一般的なHDライブ配信では、4,500〜9,000kbps程度が目安です。高ビットレートほど高品質な動画配信が可能になりますが、インターネット回線への負荷も増加します。

また、FPSや解像度とのバランスも重要です。安定した配信を重視する場合は、アップロード速度に余裕を持った設定がおすすめです。

Q:エンコーダーとキャプチャーボードの違いは?

A:キャプチャーボードは、カメラやゲーム機の映像をPCへ映すための機材です。
エンコーダーは、その映像や音声をYouTube Liveなどで配信できるデータへ変換する役割があります。
たとえばゲーム配信では、「キャプチャーボードで映像を取り込み、OBSで配信する」という構成がよく使われています。

Q:エンコーダーと配信スイッチャーの違いは?

A:エンコーダーは、映像や音声を配信用データへ変換する役割なのに対して、配信スイッチャーは複数カメラの映像切り替えやテロップ表示などを行う機材です。
最近は、ATEM Mini Proのように、スイッチャーとエンコーダー機能を一体化した製品も増えています。

Q:Zoom配信でもエンコーダーは必要?

A:Zoomはアプリ内で映像を自動変換しているため、通常のWeb会議や小規模ウェビナーであれば、別途エンコーダーを用意しなくても配信できます。
ただし、イベント配信や複数カメラ運用、高画質配信では、OBSやハードウェアエンコーダーを組み合わせることもあります。 

まとめ

ライブ配信では、配信規模や運用方法に合わせてエンコーダーを選ぶことが重要です。

個人配信や小規模ウェビナーならOBS Studioだけでも対応できますが、長時間配信や企業イベントでは、安定性を重視してハードウェアエンコーダーが使われることが多いです。

また、実際の配信現場では、機材だけでなく回線やオペレーション体制も配信品質へ大きく影響します

失敗できない配信」「社内に運用ノウハウがない」といった場合は、イベント配信代行を活用するのも一つの方法です。

 

この記事を書いた人

小堀 雄也

株式会社Airz 共同創業者 取締役。青山学院大学卒、新卒では株式会社DONUTSにて『ジョブカン』のマーケティングを担当。現在は、株式会社Airzにてマーケティング責任者を担当。自身も100回以上のイベント配信現場を経験しており、スイッチャー、ミキサー、配信オペレーターなど、ハイブリッド配信に関するあらゆる知識を保有。

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